8-① 園経営の鍵を握る保育の質

私は、国が保育施策を大きく転換し、「子ども・子育て支援新制度」を開始した平成27年4月1日に、自分が園長を務めていた保育園を、【幼保連携型認定こども園】に移行させました。

 

その時、市内に250あった保育園の中で、認定こども園に移った園は、私の園だけでした。

 

当時、国も市も初めてのことで手探り状態が続き、移行したら一体どうなるのかが見えず、多くの園長先生は変化することを望まなかったからです。

 

認定こども園移行の前後に、私が切り札として導入したのが、【メンター制度】でした。

 

どんな世の中になろうと最後に園運営のカギを握るのは、「保育の質」です。

 

保育の質とは、より具体的に言えば、先生が子どもに向ける温かいまなざしと導く力です。

 

園長の仕事は、

 

 ① その元となる、職員の資質と能力を高めてあげること
 ② その力が思う存分発揮されるよう、保育の環境を整えてあげること

 

現在の社会情勢を見ると、そのための最優先課題は、「新人がすぐ辞めずに定着してくれる園」にすることです。

 

新人が辞めて行く園は、保育がいつまでも向上しません。

 

私は、「先輩職員が後輩を見守り育てる園作りをしよう」と決め、メンター制度を導入することにしました。