保育業界で人手不足が深刻化しています。
特に、新入職員の離職率が高く、採用したばかりの若者がすぐに辞めてしまうケースが多く見られます。
なぜなのでしょうか?
一般的に言われる理由とし
真の退職理由を知るのに、2021年8月に発表されたある論文が大変参考になります。
この論文は、「給与」や「勤務条件」や「人間関係」などの悩みがあって仕事を辞めようと思った時でも、「相談できる人」が身近にいれば辞めないで続けられる、ということを明らかにしました。
これを知ることが出来たのは、我々保育業界の人間にとって大きな収穫です。
ここで言う「相談できる人」、は誰でも良いわけではありません。
園長先生や主任先生は親切ですから、新入職員に対して、「分からないことがあったら何でも聞いてください」と声をかけたと思います。
しかし、新入職員にとって、目上の人は敷居が高く感じられます。
「相談できる人」とは、次の2つの条件に当てはまる人です。
1) 3年ぐらい実務経験があり、大方の仕事をこなせるようになっている先輩
2) 分からないことが多くて困っていた自分自身の新人時代のことを、昨日のことのように覚えていて、共感してくれる先輩
このような先輩にいつでも相談が出来たり、アドバイスや励ましを受けたり出来る制度が、メンター制度です。
新入職員は先輩のことを、「自分を見守ってくれる存在」と感じ、不安やストレスを解消したり思い切って仕事に取り組んだり出来るようになります。